「理学療法士(PT)の数って、最近すごく増えていませんか?」
リハビリの現場で働いていると、そんな声を耳にすることが多くなりました。実際に、新しくオープンするクリニックや、訪問看護ステーションで活躍する仲間の姿を見る機会も増えましたよね。
これから理学療法士を目指そうとしている学生さんや、現場でバリバリ働いている現役の皆さんにとって、ライバルの数や業界の動向は、自分の将来を左右するとっても大切な情報です。
理学療法士の全国人数がどのようなペースで増えているのか、そしてその背景には何があるのか。厚生労働省の統計データなども参考にしながら、数字の裏側にある「リハビリ職のリアル」を一緒に見ていきましょう。
この記事を読むと、以下のことが分かります。
- 最新の統計に基づく理学療法士と作業療法士の正確な人数
- 過去から現在、そして未来に向けたリハビリ職の人数推移
- 都道府県による人数の偏りと地域ごとのニーズの違い
- 増え続けるライバルの中で自分らしく働き続けるためのヒント
理学療法士の全国人数から見えるリハビリ職の現状と推移

まずは、私たちが一番気になる「今、リハビリ職は何人いるのか」という具体的な数字から整理していきましょう。数字を知ることは、今の立ち位置を客観的に把握するための第一歩になります。
厚生労働省のデータで見る理学療法士の人数と最新状況
国が発表している統計を確認すると、理学療法士の人数は最新のデータでも右肩上がりで増え続けています。厚生労働省が実施している「衛生行政報告例」や日本理学療法士協会の統計を合わせると、有資格者の数は今や20万人を大きく超える規模になりました。
リハビリテーションの重要性が広く認知された結果、養成校が増えたことが大きな要因です。
これを具体的に見てみると、以下のような構成になっています。
- 病院やクリニックで働く人:依然として全体の約7割を占めるメインの層
- 介護施設や訪問リハで活躍する人:高齢化に伴い、急速に需要が伸びている分野
- 行政や養成校、スポーツ分野:専門性を活かした多様な働き方が広がり中
このように言うと、どこにでも理学療法士がいるように感じてしまいますが、実は働く場所によってその密度はかなり異なります。急性期から在宅まで、活躍のフィールドが広がっているからこそ、全体数が底上げされているといえるでしょう。
理学療法士の人数推移をグラフや表で分かりやすく解説
では、これまで理学療法士の人数推移はどのように変化してきたのでしょうか。過去数十年を振り返ると、その伸び率は驚くべきものがあります。
以下の表は、理学療法士の登録者数の大まかな流れをまとめたものです。
| 年度(目安) | 理学療法士の登録者数(累計) | 特徴 |
| 1990年代後半 | 約2万人〜3万人 | 養成校がまだ少なく、希少価値が非常に高かった時期 |
| 2005年度 | 約5万人 | 養成校の増設ラッシュが始まり、毎年数千人が誕生 |
| 2015年度 | 約13万人 | 訪問リハビリや地域包括ケアシステムが注目され始めた頃 |
| 最新状況 | 21万人超 | 年間約1万人ペースで増加しており、飽和を懸念する声も |
これをグラフとしてイメージすると、1990年代から2000年代にかけて急激な右肩上がりのカーブを描いているのが分かります。養成校の数が一気に増えたことで、毎年1万人近い新しい仲間が業界に入ってきている計算になります。
都道府県による理学療法士の人数を県別で比較してみよう
理学療法士の全国人数を語る上で欠かせないのが、地域による偏りです。
「都会は人が余っていて、田舎は足りない」という話をよく聞きますが、理学療法士の人数を県別で見ると、その差は歴然としています。
人口10万人あたりの人数で見ると、高知県や熊本県といった、リハビリ専門職の養成が古くから盛んな地域では、理学療法士の密度が非常に高い傾向にあります。
一方で、東京都や大阪府といった大都市圏は、絶対数こそ多いものの、人口に対する割合で見ると必ずしも「飽和している」とは言い切れない面もあります。
地域ごとの特色を簡単にまとめました。
- 養成校が多い県:地元への就職率が高く、若手セラピストが豊富
- 過疎化が進む地域:施設基準を満たすための人数確保に苦労している病院が多い
- 都市部:高機能な病院からベンチャー系の訪問看護まで、選択肢が非常に多い
このように考えると、自分がどこで働きたいかによって、就職のしやすさや求められるスキルが変わってくることが分かりますね。
作業療法士の人数や推移と比較したリハビリ業界のバランス
ここで少し視点を変えて、リハビリのパートナーである作業療法士(OT)についても触れておきましょう。
作業療法士の人数も理学療法士と同様に増加傾向にありますが、全体のボリュームはPTの半分から3分の2程度で推移しています。
作業療法士の人数推移をPTと比較すると、以下のような違いが見えてきます。
- 人数のボリューム:PTが約21万人に対し、OTは約11万人(概算)
- 伸び率:PTの方が年間合格者数が多いため、差は徐々に広がっている
- 専門領域:OTは精神科領域やADL訓練など、独自の強みで高いニーズを維持
理学療法士と作業療法士の人数を合わせると、リハビリ職全体の層がいかに厚くなっているかが分かります。お互いの役割が明確であればこそ、チーム医療としての質が高まるため、このバランスを理解しておくことは現場での連携にも役立つはずです。
理学療法士の全国人数が増え続ける中で私たちが考えるべき働き方

ここまでは具体的な「数」についてお話ししてきましたが、ここからはその数字が私たちの生活や働き方にどう影響するのか、より深い部分に踏み込んでいきたいと思います。
理学療法士の数現状と将来の需給バランスはどうなる?
多くの人が不安に感じているのが、「いつか理学療法士が余ってしまうのではないか」という点ですよね。
理学療法士の数現状を見てみると、確かに以前のような「資格を持っていればどこでも選び放題」という時代は終わりつつあるかもしれません。
厚生労働省の需給推計によると、2040年頃には理学療法士の供給数が需要を上回る可能性があると指摘されています。
しかし、これにはいくつかの注意点があります。
- 高齢者の絶対数:2040年までは高齢者人口が増え続けるため、リハビリのニーズ自体は消えない
- 活動領域の拡大:予防事業や産業リハ、スポーツなど、新しい分野での活躍が期待されている
- 質の時代へ:ただ「資格を持っている」だけでなく、「何ができるか」が問われるようになる
つまり、単純な「数の過多」を恐れるのではなく、自分自身がどのような付加価値を提供できるかを考える時期に来ているのです。
現場で感じるサービス残業や人間関係の悩みへの向き合い方
人数が増えた一方で、現場の労働環境は必ずしもバラ色とは限りません。
リハビリの仕事は大好きだけれど、サービス残業が当たり前になっていたり、狭い部署内での人間関係に疲れてしまったりすることもありますよね。
私自身も経験がありますが、リハビリ職は真面目な人が多いからこそ、ついつい自分の時間を削って書類作成や勉強会に充ててしまいがちです。また、多職種連携が求められる中で、医師や看護師、あるいは同僚とのコミュニケーションにストレスを感じることも少なくありません。
もし今の職場で、心身の健康を損なうほどの負担を感じているのなら、外の世界に目を向けてみることも大切です。
例えば、『PT・OT・ST WORKER』のようなリハビリ職専門の転職支援サービスを活用してみるのは、自分のキャリアの可能性を広げるための一つの手段になります。自分に合った環境が他にあると知るだけでも、心に余裕が生まれますし、一歩踏み出す勇気がこれからの自分を救うことになるかもしれませんよ。
専門性を高めて生き残る!リハビリ職としてのキャリア戦略
ライバルとなる理学療法士の全国人数が増えていく中で、埋もれないための戦略はいくつかあります。
大切なのは、自分だけの「武器」を持つことです。
具体的なキャリアの積み方として、以下のような選択肢を考えてみましょう。
- 認定・専門理学療法士の取得:特定の疾患に対する高い専門性を証明する
- 管理職への道:マネジメント能力を磨き、組織を動かす立場になる
- ダブルライセンスや副業:ケアマネジャーや福祉住環境コーディネーターなど、知識を掛け合わせる
- 起業・フリーランス:自費リハビリやコンサルティングなど、新しいビジネスモデルに挑戦する
現在の私は、一つの組織に依存しすぎない柔軟な考え方が、これからの時代には必要だと考えています。専門性を磨くことはもちろんですが、広い視野を持って「世の中から求められていることは何か」をキャッチするアンテナを常に張っておきたいですね。
ライフスタイルに合わせた職場選びで口コミや評判を確認するコツ
自分にぴったりの職場を見つけるためには、求人票の数字だけではない「生の情報」が欠かせません。
転職を検討する際、多くの人が「ここの病院の評判はどうだろう?」「本当の口コミが知りたい」と考えるのは当然のことです。
実際、職場選びに失敗しないためのポイントは、以下のような多角的な視点を持つことです。
- 見学時の雰囲気:スタッフ同士の挨拶や、患者様への接し方に違和感はないか
- 離職率の確認:長く働いているベテランと、生き生きした若手のバランスはどうか
- 教育体制:研修費の補助や勉強会の頻度など、成長できる環境が整っているか
- ワークライフバランス:有給休暇の取りやすさや、実際の残業時間はどの程度か
たとえ全国人数が増えて競争が激しくなったとしても、質の高いリハビリを提供し、スタッフを大切にする職場は必ずあります。自分にとっての「正解」を慎重に選んでいきましょう。
理学療法士の全国人数を知って自分の未来をデザインするまとめ
リハビリ業界を取り巻く環境は、刻一刻と変化しています。
理学療法士の全国人数が増え続けている事実は変えられませんが、その中でどう生きるかは自分次第でいくらでも変えることができます。
数字を見て不安になるのではなく、それを「自分のキャリアを考えるきっかけ」に変えていきましょう。
今回お話しした内容を振り返り、あなたが明日からの臨床をより前向きに過ごせるようになることを心から願っています。
- 理学療法士の累計登録者数は21万人を超え、今も年間約1万人ずつ増えている
- 厚生労働省の統計でもリハビリ職の増加傾向は顕著である
- 理学療法士の人数推移は1990年代後半から急激に加速した
- 現在の養成校の数から考えると、今後もしばらくは増加が続くと予想される
- 理学療法士の人数を県別で見ると、地域によって大きな偏りがある
- 作業療法士の人数は理学療法士の半分程度であり、役割分担が重要である
- 2040年には供給過多になるという予測があるが、活動の場は広がっている
- リハビリ職の需要は急性期だけでなく在宅や予防分野でも高まっている
- サービス残業や人間関係で悩んだときは、環境を変える選択肢も持っておく
- 自分に合った職場を探す際は口コミや評判を参考にしつつ、見学を重視する
- 専門性を磨くことはライバルの多い業界で生き残るための必須条件である
- マネジメントや他資格との掛け合わせでキャリアの独自性を出せる
- 今の職場の現状を客観的に見つめ直し、将来の需給バランスを意識する
- ライフステージの変化に合わせて働き方を選べるのがリハビリ職の強みである
- 数字に振り回されず、一人ひとりの患者様に向き合う姿勢を大切にする
